ワクチンの定期接種化?
3月1日に子宮頸がん・インフルエンザ菌b型(ヒブ)・小児用肺炎球菌の3つのワクチン接種を、原則無料になる「定期接種」の対象として追加する予防接種法改正案が衆議院に提出されました。
現況では、各自治体によって対応が違っていたものが、この改正法が成立すれば全国的に無料化になることになります。
この中でなんとなく分かりにくいのは、インフルエンザ菌b型(ヒブ)ワクチンですよね。
まず大前提として、インフルエンザウイルスとインフルエンザ菌は別物です。
19世紀にインフルエンザが大流行した時に、患者さんから原因菌として分離された細菌がインフルエンザ菌です。
その後の様々な研究で、インフルエンザの本当の病原体は、当時分離されたインフルエンザ菌ではなく、別のインフルエンザウイルスが原因である事が分かりましたが、インフルエンザの原因と間違えられた経緯があってこの名前がそのままついているようです。
このインフルエンザ菌は、a~fまでの6つの型と成人に多い型の計7つのタイプに分類されますが、その中で特にb型は、就学前の小児にカゼ様の呼吸器疾患だけでなく、ひどくなると髄膜炎や肺炎などの重症感染症の原因になる事で知られています。
早く法案が成立して無料化されると良いですね。(K)
ジェネリック医薬品の価格
TVのコマーシャルなどでジェネリック医薬品の宣伝を目にする事も珍しくなくなってきました。
ジェネリック医薬品は、なぜ同じ効果がるのに価格が安いのでしょう?
先発品(いわゆる一般の医薬品)は、その製品が出来るまでに多くの研究開発費と年月がかかっており、それが医薬品の単価にも影響してきます。
ジェネリック医薬品というのは、先発品の研究開発した特許が切れた製品を、ジェネリック医薬品として多くの研究開発費をかけることなく製品にしたものです。
なので、同じ効能効果の医薬品が安い価格で提供できるわけです。
先発品の特許が切れるまでには、約10年程度の時間が必要といわれています。(特許の取り方等により特許が切れるまでの期間等は変わります)その為、ジェネリック医薬品を希望しても、「まだジェネリックは無いんですよ」などという答えが返ってきてしまうことがあります。
また、「先発品より〇割も安いです」などという宣伝文句があるような無いようなですが、実際には保険が適用されますので、患者さんが負担するのは全体の1割から3割分です。なので医薬品が安くなった分がそのまま安くなるかというとそういうわけにはいきません。
例えば、先発品が100円の製品がジェネリック医薬品だと70円になる製品があったとします。
3割負担だと先発品の医薬品の負担分は30円、ジェネリックの場合は21円になり、差額(実際に支払う負担金の差)は9円になります。
実際に今服用されている医薬品のジェネリック医薬品の有無や、負担金の計算はどの調剤薬局でも教えてもらえますので、是非1度聞いてみてください。
(K)