手足口病に注意しましょう!
乳幼児を中心に、口の中や手、足に発疹が出る「手足口病」の患者数が6月25日までの1週間で1医療機関当たり2.41人となり、昨年同時期に比べ約6倍と大幅に増えていることが5日、国立感染症研究所の調べで分かりました。
手足口病は、例年夏にピークを迎えますが、今年は大流行した2011年や15年と似たペースで増加しているようです。
「手足口病」とは?
口の中や、手足などに水疱性の発疹が出る、ウイルスの感染によって起こる感染症です。
感染してから3~5日後に、口の中、手のひら、足底や足背などに2~3mmの水疱性発疹が出ます。発熱は約3分の1にみられますが、あまり高くならないことがほとんどであり、高熱が続くことは通常はありません。
感染症発生動向調査によると、例年、報告数の90%前後を5歳以下の乳幼児が占めています。病気の原因となるウイルスは、主にコクサッキーウイルスA6、A16、エンテロウイルス71(EV71)で、その他、コクサッキーウイルスA10などが原因になることもあります。
ほとんどの発病者は、数日間のうちに治る病気です。しかし、まれですが、髄膜炎、小脳失調症、脳炎などの中枢神経系の合併症のほか、心筋炎、神経原性肺水腫、急性弛緩性麻痺など、さまざまな症状が出ることがあります。
(参考)
http://www.med.or.jp/kansen/teashi_qa.html
残念ながら現在では、手足口病には有効なワクチンはなく、また手足口病の発病を予防できる薬もありません。
予防としては、手洗いやウガイを良くすること。感染が疑われた時にはタオルの共用などはしないようにすること。小さいお子さんの場合には、おむつを交換する時などに排泄物を適切に処理すること。などが感染や拡散の予防になります(K)