日本で話題の「食べる順番」がアメリカでも・・・

糖尿病やその予備軍の方、そしてダイエットなどにも有効ではないかと言われている「食べる順番」の話題が、アメリカの糖尿病学会発行の「Diabetes Care」にも掲載されたようです。

既に皆さん良くご存知だとは思いますが、(1)食物繊維の多い野菜料理、(2)たんぱく質中心のメインのおかず、(3)ごはん、パン、めん類など糖質中心の主食──の順番で食事をする方法です。
初めに食物繊維が豊富な食品を食べることで、腸内での糖質の吸収を緩やかにして血糖値が上がりにくくなるとともに、食欲や体重抑制の働きのあるインクレチンというホルモンの分泌も促されると言われています。
ちょっと面倒な料理ごとの栄養バランスやエネルギー量などを細かく計算する必要がなく、それでいて血糖値の上昇を抑えられると言われています。

今回のアメリカでの報告は、肥満を合併している糖尿病(2型)患者11人(女性6人、男性5人、平均年齢54歳、平均HbA1c値6.5%)を対象に、計628キロカロリー(タンパク質55グラム、炭水化物68グラム、脂質16グラム)の典型的な洋食の食事する時に、炭水化物をいつ食べるかで比較したようです。
食べる前には12時間絶食し、最初の1回は①パンとオレンジジュース(炭水化物)→15分後→②皮なし鶏胸肉のグリル(蛋白質)→15分後→③ドレッシングやバターを使った野菜サラダ(食物繊維、脂質)の順番で食べ、1週間後には③→②→①の順番に変えて食事をして比較した結果です。
その結果、炭水化物を最初に食べた①→②→③に比べ、最後に食べた③→②→①で食後血糖値が下がり、インスリンの分泌も抑えられたという結果が出たようです。

日本では、2010年ころから話題になっていた食事療法がようやく太平洋を渡ったみたいです(笑)

ちなみに2014年のデータですが、世界の糖尿病人口は増加の一途で、2014年現在の糖尿病有病者数は3億8,670万人(有病率 8.3%)に上ると言われており、20~79歳の成人の有病率は8.3%、なんと12人に1人が糖尿病有病者と推定されているとのこと。
あまり良いランキングではありませんが、世界ランキングでは、第1位中国(9,629万人)、第2位インド(6,685万人)、第3位米国(2,578万人)となっています。日本の成人糖尿病人口は721万人で、昨年の720万人から微増し、ランキングで10位となっっているようです。
さらに・・・糖尿病を発症している可能性が高いにも関わらず、検査を受けて糖尿病と診断されていない人の数は、全世界で1億7,900万人に上るとも言われています。スゴイ数字ですよね(K)

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